環境のコピーがProduction/Sandboxを問わずコピーできるようになりました。従来はProductionタイプの環境からSandboxタイプの環境にしかコピーできませんでした。BCのv19.1以降は例えばSandboxタイプ→Sandboxタイプ、あるいはSandbox タイプ →Production タイプ へのコピーができるようになります。これは個人的に熱望していた機能で、この機能拡張によりテスト環境の構築やデータリカバリなどが劇的にやりやすくなります。
これはDynamics 365 Business Central の 2021 Release Wave2 で追加された新機能です。
手順を見ていきましょう。非常に簡単です。まずはBCのAdmin Centerに行きます。コピー元の環境をクリックします。今回はSandUSv191GAをコピー元にします。
環境の詳細画面が表示されます。ここでCopyボタンをクリック。なお、従来の方法でProduction→Sandboxへのコピーを実施する場合はAdminCenterのEnvironment一覧画面で”+New”ボタンを押し、新規作成するEnvironmentの情報を指定する画面でコピー元を指定する必要がありました。挙動が変わりましたので覚えておく必要があります。
コピー先の環境名と環境のタイプ(Production/Sandbox)を指定します。そして”Copy”ボタンをクリックします。これだけです。
確認メッセージが表示されます。Yesをクリック。
コピーが開始されます。ProductionタイプのEnvironmentのStateがPreparingになっているのが分かります。
少し待つとActiveになります。これでコピーは完了です。
なお、コピー元環境はバージョンv19.1以降である必要があります。試しにv19.0の環境でコピーしようとすると、Copyボタンは非活性で、マウスオーバーすると「Sandboxコピーはv19.1以降でないとダメ」と表示されます。
SandboxからProductionにコピーできるようになったことで例えばパフォーマンス検証が容易になります。Sandbox環境はパフォーマンスが担保されていませんので、Sandbox環境でパフォーマンステストしても意味がありません。Sandbox環境で問題が発生した際にProductionにコピーしてパフォーマンスの検証ができるようになります。
SandboxからSandboxにコピーできることで例えばUATとトレーニング環境のデータを同期させることができると思います。
ほかにも有用な使い道がいろいろとありそうです。とにかく便利になった、の一言です。個人的には今回の2021 Wave2 リリースで最もインパクトのあった改善だと思います。
皆さんも試してみてください。